経済と軍事 2014 5 5
中国共産党指導部も日本政府も、
経済が重要であることは理解しています。
日本と中国は、経済的に依存していると言えるでしょう。
しかし、問題は、人民解放軍でしょう。
現場の兵士たちは、
「経済なんて、俺たちには関係ない」と考えています。
さらに、問題なのは、こういうことです。
「もう、あのようなことは起こらない。
現場の兵士たちに、国際法や国際ルールを学ばせたから」
このようなセリフは、何度も聞いたと言いたくなるでしょう。
確か、長谷川慶太郎氏の本だったと思いますが、
現場の兵士たちは、国際法や国際ルールを学ぶ余裕がないということです。
人民解放軍は、国軍ではなく、
あくまでも、「党の軍隊」なので、
党の指導方針を学ぶのに忙しいでしょう。
要するに「毛沢東」を勉強する時間が多いということです。
そういうわけで、兵士だったら、
当然、知っておかなければならない、
国際法や国際ルールを学ぶ時間がないということになります。
これが不測の事態を起こすことになるでしょう。
米軍や自衛隊は、「人民解放軍の兵士たちも、
当然、国際法や国際ルールを知っているだろう」と想定して行動しますので、
これが、思わぬ事態を引き起こす可能性を秘めています。
そういうわけで、日本と中国の政治指導者たちが、
いくら経済の重要性を確認しあっても、それは、むなしいものとなります。
中国、二つの課題 2012 10 20
私は、2011年10月2日に「党の軍」という文章を書きました。
つまり、中国の人民解放軍は、国軍ではなく「党の軍隊」ということです。
しかし、これでは、国際法上、大きな問題が発生するでしょう。
早急に、人民解放軍を国軍化すべきでしょう。
現状では、国務院の国防部は、人民解放軍に対する指揮権を持っていません。
人民解放軍は、中国共産党の軍事部門という位置づけです。
次に、中国は、党が国家を指導する体制です。
このような体制を維持するならば、
外交担当の責任者を少なくとも政治局委員にすべきでしょう。
現状では、外交部長(外務大臣)も外交担当の国務委員も、
政治局常務委員のメンバーどころか、
政治局委員にもなっていません。
これでは、外交軽視・軍重視の体制と言わざるを得ないでしょう。
まるで北朝鮮のような政治体制に近いと思います。
将来的には、中国の真の国際化を図るために、
外交担当の責任者を政治局常務委員すべきでしょう。
党の軍 2011 10 2
相変わらず、南シナ海が緊張の高い状態にあると言えますが、
このような状態において、周辺国は、
中国外務省に抗議しても無駄だと思います。
そもそも、人民解放軍は、中国外務省を見下していると思います。
中国において、「外務大臣」も外交担当の国務委員も、
政治局常務委員のメンバーでしょうか。
いや政治局委員にもなっていないと思います。
中国は、共産党が国家を指導する体制です。
さらに、人民解放軍は国軍ではなく、党の軍であるという位置づけです。
(国務院の国防部は、人民解放軍に対する指揮権を持っていません)
そういうわけで、国務院の一部である中国外務省が何を言っても、
人民解放軍は、聞く耳を持たないと思います。
将来、外交担当の責任者が、
党の政治局委員になれば、
いや現状では人民解放軍の強大な力を考えれば、
政治局常務委員にならないと、事態は改善されないでしょう。